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第2回 建設業における熱中症対策は経営課題です

  • 中村
  • 8月27日
  • 読了時間: 2分

~従業員を守るのは「環境整備」と「意識づけ」~



夏場の建設現場で最も注意すべきリスクの一つが「熱中症」です。近年は気温の上昇が顕著で、屋外作業の多い建設業では毎年多くの労災が報告されています。



厚生労働省の調査によると、熱中症による死亡災害の約4割が建設業で発生しているとも言われています。これは、現場の安全管理だけでなく、経営上のリスク管理として取り組むべき重要課題です。





■ 熱中症が発生しやすい要因



建設業特有の現場環境には、熱中症を引き起こしやすい要素が揃っています。


        •       屋外での長時間作業


        •       ヘルメット・保護具の着用による体温上昇


        •       重機やアスファルト作業などの高温環境


        •       下請け構造による安全管理のばらつき



避けられない部分もありますが、工夫次第でリスクを大きく減らすことができます。





■ 企業として取り組むべき基本対策


        1.      作業環境の改善


 日よけや休憩所の設置、送風機やミストシャワーの導入


        2.      水分・塩分補給の徹底


 冷水や経口補水液を現場に常備し、定期的な休憩を促すルールづくり


        3.      作業時間の工夫


 猛暑時間帯を避けた作業シフトや休憩回数の増加


        4.      教育と意識づけ


 熱中症の初期症状(めまい・吐き気・倦怠感など)の周知、現場リーダーによる体調確認





■ 労務管理の観点から



熱中症対策は「安全配慮義務」の一環です。従業員が熱中症で倒れた場合、労災補償だけでなく、安全配慮義務違反を問われる可能性があります。



また、下請け企業で労災が発生すると、元請け企業の評価や入札にも影響し、企業の信用問題にも直結します。





■ 和泉事務所からのご案内



私たち和泉事務所では、建設業に特化した労務管理サポートを行っており、

経営者の皆さまに寄り添ったご提案をいたします。


経営者さまは、ぜひお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。

 
 
 

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